ザザイズム

書くことは命の洗濯。日常で考えたことや国内外旅行記などつづっています。

一人暮らししたら変わった5つのこと

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ベッド一つ。布団もカーテンも何もない。
そんなところ始まった一人暮らしも、もう2年目。
今やアパートの更新手続きのために書類をかき集めるべくドタバタしている最中です。

私は1年間の自宅通学を経て一人暮らしを始めました。何回も何回も親に交渉して、何度も反対された末にやっと認めてもらったのです。それだけに、感慨もひとしおです。

そこで、この更新を機に、どう自分が変化したかを振り返ってみようかと思います。
もうすぐ新生活が始まる人も多いでしょう。参考になるかは怪しいけれども、こんなケースもあるよっていう風に見てもらえればなと思います。



1.料理が趣味になった

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実家にいた頃は全く料理しませんでした。キッチンが母の聖域のような気がして近寄りがたかったし、今さら料理しても家族になんと言われるもんかわかりゃせんからヤダ……という自意識過剰な気持ちがあったのです。
そんな私も、一人暮らし開始と同時に自炊せざるをえなくなりました。鍋でご飯炊くのから始まり、気がつけばささやかな気分転換になっていて好きになってた。


写真はついこの前ざっと作った揚げ豆腐と小松菜と人参の炒め物。
全然立派なものじゃないけど、こういうものをただ作って、食べて、ああおいしいな、と思う、その一連の流れは1時間にも満たないんですよね。
あっという間に成果が出て自分でフィードバック。上手くいったかどうかは食べるだけで明らかだし、おいしければ幸せな気分になれる。このシンプルさが好き。



2.電車通いの辛さを再認識した

一人暮らししてからは行動範囲がほぼ自転車圏になりました。大学はもちろん、バイトも買い物も。
おかげさまで、極端に電車乗る頻度が減りました。


ここ最近ラッシュアワーの電車通いを始めたのですが、めちゃくちゃしんどくてしょうがないんです。
自転車の何が良いって、自分の力で・自分の意思で行動できること。急げば急いだだけ進むし、ゆっくり走りたきゃゆっくり進める。まぁ雨の日は別ですが。
電車だと、遅れようが満員だろうが乗り換え駅まで着いてまだ座っていたかろうがどうしようもない。とことん無力。
この、自分じゃどうにもならない感じが、想像以上にQOLをとんでもない勢いで下げてるんじゃないかなと。
将来の職住近接を切に願います。




3.貧乏でもきっと生き延びられるという自信が持てた

一人暮らし始めたての頃、本当に貧乏でした。ただ、本気で「底をつく」タイプの貧乏暮らしではなくて、「どれだけお金が出ていくかわからない」という恐怖からの貧乏暮らしだったから、本当の貧乏とはちょっとわけが違うかもしれないのですが。

それでも、節約の努力は相当したのは確かです。
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キャベツをきざんでかじって空腹を紛らわせ、煮物と玄米でなんとか栄養を補って、自分が小食だと思い込んで、頑張って食べる量抑える。お風呂はシャワーか四分の一身浴……。生き延びるための知恵を調べて、工夫して、その繰り返し。


あんなに物もお金もなくても、生き延びられた。
そういう経験は、例えいつかどこかで何か困ったとしても、役に立つんじゃないかと思ってます。少なくとも根拠の無い自信にはなりうる。



4.「声を発する」ことの大切さを知った

「人と話す」「笑う」「歌う」「音読する」
なんでもいいから、とにかく声を発すると、精神がすごく落ち着く。


実家暮らしの頃は、そんなの気づくよしもありませんでした。家族と話すのが当たり前だったから。
でも、一人暮らしなら余裕で丸一日黙っていられます。
これが相当に精神的によろしくない。そしてコミュ障が激しく悪化する。もう明らかなまでに。


それもあってか、一人暮らしを始めてから、よく部屋で歌うようになりました。
苦手だったカラオケが好きになりました。上手い下手とは全く別に、歌うって、ただ楽しい、ということにやっと気づけました。一人暮らしで声を発する機会が減った反動です。



5.寂しさはじわじわとくることに気づいた

「一人暮らしは寂しい」とはよく言われることです。
私にとっては、半分正解、半分違う。


私は一人暮らしはじめて1年くらいは全く寂しくなかったんです。毎日工夫して自分なりの暮らしを追求するのが楽しくて。


でも、1年過ぎたあたりでちょっとずつ、寂しさが精神にくるようになりました。


そして、やっと気付きました。
寂しさって、意外と自覚しにくい
「クリボッチだ」とか「バレンタインチョコもらえんかった」とか、そういう類の寂しさはまだいい。自覚できるから。
一人暮らしの寂しさ、わかりにくいんです。
友達に会うと延々とべらべらしゃべってしまう、逆に声が極端に上手く出なくなってしまう、耳寂しくていつの間にかウォークマンが手放せない。そういうささやかな変化の中に、寂しさが表れているものだから。自分じゃなかなかわからない。





一番寂しさをハッキリ自覚するのは、人を家に呼んだあと。
ご飯作って、わいわい楽しんで、バイバーイって玄関で手を振って、ドア閉めます。


一息ついて、

部屋に戻って、

見渡して、







あ、

部屋が広い、







って思うと、もうだめ。

部屋が静かすぎて、シーン……って擬音が聞こえるんです。
聞こえすぎてうるさいくらいに。

そんな感覚になります。






寂しさは部屋作りにも表れていたように思います。

私は一人暮らし始めたての頃、本当に最低限の物だけで暮らしていました。
そして、半年~1年目くらいまではほとんど物が増えなかったんです。
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これは一人暮らし半年目の部屋。片付けた直後だとこんなにスッカスカだったんです。

しかし、一人暮らし1年目過ぎたあたりから急激に物が増えました。
調理器具、食材、ローテーブル、クッション、細々とした物の数々……。

普通だったら、一人暮らし開始にある程度は揃えた上で、徐々に少しずつ増えていくのが自然でしょう。
何でこんな急激な増え方してるのか。

よく考えると、おそらく寂しくなり始めた時期と重なってるんですよね。
無意識に寂しくなってたのを、物を増やすことで埋め合わせようとしてたのかな、と。今思えばそんな気がします。











「一人暮らしは人生変わる」
よく言われることだけど、本当にその通りだと思います。一人暮らしさせてもらうまでには親に根強く反対されたけど、今は本当にさせてもらって良かったと、感謝してもし足りないです。



何より、今の部屋が気に入ってます。私はもちろん、親も相当気に入ってるみたいで。留学行きたいって母に伝えた時、母が「あのアパート引き払っちゃうのはもったいない」って言ってきたくらい。
実のところ、今回アパートの更新料払うくらいなら、このタイミングで引き払うべきなんじゃないか……と思ってました。留学行っちゃうから長くてもこれから半年で引き払って、留学から帰ってきたら実家暮らしに戻るのだし。でも、私は言い出せなかったし、親も言い出さなかった。それは、やっぱり「この部屋手放すのもったいない」っていう気持ちがどうしても拭いきれなかったからじゃないかと思ってます。



こんなに自分をあれこれ変えてくれた部屋、もう長くて半年しかお世話にならないとか信じられない。
けれど、ここまできちゃったらもう、引き払うまでちゃんと、一人暮らし生活、感謝を込めつつ存分に満喫しきりたいです。

今日はこのくらい。