ザザイズム

書くことは命の洗濯。日常で考えたことや国内外旅行記などつづっています。

MacBook AirにParallelsを入れてWindows 10を動かしてみた

f:id:zazaizm:20161013022803j:plain
「Macが欲しい、でもWindowsのソフト使えなくなるのは困る……」と、悩んだ私の出した結論。
MacにWindowsも入れる。

導入方法や実際にやってみてわかったメリットやデメリットを書いていきます。

やったこと

MacBook Air Early 2015に
Windows 7 pro(6,990円)を
Parallels Desktop 11(5,966円)上で
外付け光学ドライブを使わずにインストールし、
Windows 10 proに無料アップデート(無料期間終了3時間前)

というアクロバティックなことをやりました。
Windows 7が安く手に入ったから、と軽い気持ちでトライしたら失敗だらけで本当に苦労した。ハナからWindows 10買ったほうが断然よかった。




MacでWindowsを動かす方法

まずはWindows OSを購入。

BootCampか仮想化ソフトを用いてMac上にインストール。

それぞれの違いは以下の通り。

BootCamp 仮想化ソフト
Winのインストール方式 ハードディスクに直接Winをインストール Macの一ソフトとしてWinをインストール
入手先 別途入手不要(Mac標準ソフト) 要別途入手(VMware Fusion、Parallels、VirtualBoxなど)
導入費用 WinのOS費用のみ WinのOS+仮想化ソフト費用
WinとMacの同時起動 同時起動不可 同時起動OK
古いWin対応 最新Macだと未対応 古いWinにも対応*1

一番の違いは同時起動可能か否か。

こちらの解説がわかりやすいです。
MacのBootCampはVMware Fusion・Parallelsと比較し、パフォーマンスはどれだけ違うのか? | WorkToolSmith



最初はWindows 7をBootCampで入れようと思ってました。
しかし、MacBook Air Early 2015 のBootCampはWindows 7に対応していない。
Early 2014を最後にWindows 7は非対応になってしまいました。
(参考:Boot Camp を使って Mac に Windows 7 をインストールする - Apple サポート
OS買っちゃった後気づいてショック。

というわけで仮想化ソフトParallels Desktopの購入に踏み切りました。

Parallels Desktop 12 for Mac Retail Box JP (通常)

Parallels Desktop 12 for Mac Retail Box JP (通常)

公式サイトから14日間無料体験できる。購入する場合は公式サイト経由よりAmazonのほうが1000円ほど安い。




ParallelsでWindowsを入れるメリット

気軽にWindowsを起動できる

Prallels Desktopは感覚的に言うと「MacのアプリとしてWindowsを起動できる」ソフト。
f:id:zazaizm:20161011024559p:plain:w400
BootCampだとOS XかWindowsかどちらかしか起動できないのに対し、Parallels Desktopだと両方同時に起動できる。
BootCampだとOS XからWindowsに移るには再起動が必要。

私の用途だと「ちょっとだけWindows使いたい」ことが多い。それで再起動するのは絶対に面倒だろうなと思う。

Windows専用ソフトにもめげない

いくらMac対応ソフトが増えたとはいえ、こんなソフトは山ほどある。

  • Macにはないソフト
  • Macで代替しようとすると有料ソフトになってしまうフリーソフト
  • Macだと機能削減・不具合があるソフト

こんなときはWindowsの出番。
私がよく使うのはWalkman楽曲管理ソフトのMedia Go*2やOnenoteのプラグインOnetastic*3。他にもスマホのroot化管理も基本Winで作業してます。

OS間のファイル共有が便利

BootCampでも対応しているけれど、難点あり。
Dropbocなどのクラウドストレージを使うと、MacとWinのそれぞれで同じファイルが保存される。一つのハードディスク上にDropboxが2倍の容量を食ってしまう。これはもったいない。これを避ける方法もあるけどややこしい*4

Parallelsはこの問題を回避してくれてます。

OS X で iCloud、Dropbox、または Google Drive クラウド ストレージを使用している場合、これらの OS X フォルダを Windows と簡単に共有できます。共有を有効にすると、Windows 内のあらゆるサービスから、ファイルをアップロード、ダウンロード、および同期することができ、ハード ディスクにファイルを重複して保存する必要はありません。
iCloud、Dropbox、Google Drive フォルダを Windows と共有する

結果としてOS間の垣根をほとんど感じず無駄なくファイルやりとりできてしまう。これは便利。

切替時に違和感が少ない

スクロール方向はMacとWinで変わらない。
スクロールの勢いつけられる感じとかも、感触がちょっと重たくなるくらいであまりMacと変わらない。

速度もそこそこ良好。
メモリ8GB・Core i5で
重めのソフトを多重起動したら重くなるけど、それはMac単独でも同じ。
むしろMac・Win双方である程度多重起動させても十分使用に耐える。

楽しい

純粋に楽しい。アホみたいな理由だけど。
4本指スワイプでMacとWin行き来したり。
f:id:zazaizm:20161013005750p:plain:w400
Split Viewで、Macを画面左に、Winを画面左に表示したり。

そんなふうに遊ぶだけで楽しい。



デメリット

発熱

パソコンのヒンジ周りが起動した途端から発熱します。かなり処理負担かかるので仕方ないとはいえ、ちょっと怖い。いつも用を済ませたらさっさとシャットダウンさせてしまう。

私みたいにちょいちょい使いたいならまだしも、がっつりWindowsで作業するならハイスペックなモデル買うか、BootCamp使うか、Win機買ったほうがいいと思う。

バッテリー消費が早い

明らかにバッテリー消費が早くなる。
BootCampでも早くなるそうなので、これは仕方ないっぽい。

キーボード操作が違う

だいたいのショートカットキーは共通なんですが、一部は違う。
ウィンドウを閉じるのにMacだとCtrl + WなのがWindowsだとAlt + F4だったり。OS切り替えとともに脳内も切り替える必要がある。

私のインストール手順

もうWindows 10への無料アップグレード期間終わってしまったし、需要のない情報だろうけど一応メモ。

最終的に以下の手順で成功しました。

用意したもの

  • USBメモリ(8gbくらい)
  • 光学ドライブ付きWindowsパソコン
  • Windows 7 pro インストールディスク
  • Windows 7 pro シリアルキー

第一段階:Windows 7をParallels経由でMacにインストール

f:id:zazaizm:20161013012955j:plain

  1. ParallelsをMacにインストール(体験版でOK)
  2. Windowsパソコンにインストールディスクを挿入
  3. ImgBurnを使ってiosイメージファイルを作成(参考:Windows10でISOイメージを作成する方法【ImgBurn編】 | あいしんくいっと
  4. USBメモリにiosイメージファイルを入れる
  5. MacにUSBメモリを挿す
  6. Parallelsを起動し、iosイメージファイルからインストール(参考:Parallels Desktop - Mac に Windows8 をインストール - PC設定のカルマ

iosイメージファイルはMicrosoft公式で配布しているのですが、なぜかうまくダウンロードできなかったのでWindowsパソコンを経由することに。

第二段階:Windows 7をWindows 10にアップグレード

f:id:zazaizm:20161013013209j:plain

  1. Windows 7自体のアップデートが終わらない不具合を修正(参考:Windows7のWindows Updateが終わらない、遅い、進まない問題の解決方法 - ぼくんちのTV 別館
  2. Windows 7自体を最新版にアップデート
  3. Microsoft公式サイトの表示に従ってWindows10インストーラーを入れる
  4. 画面の表示に従ってひたすら待つ


各所で謎の失敗を繰り返しまくりました。非常に苦労した。
こんなことするのは私くらいなものらしく、あまりにも情報が少ない。
調べても断片的に情報はヒットするものの、私の環境とズバリ同一なものなんてない。
ある環境で当てはまるエラーでも、私の環境では当てはまらないこと多々。


普通に最新版のWindows10を買ってきてインストールする分にはこの数10倍は簡単。

  1. Windows10を購入(シリアルキーを入手)
  2. ParallelsをMacにインストール
  3. Windows10のiosイメージファイルをMicrosoft公式サイトからダウンロード
  4. Parallelsを起動し、iosイメージファイルからインストール(参考:Parallels Desktop - Mac に Windows8 をインストール - PC設定のカルマ

これだけ。どのステップでも1GB超えるファイル扱うことになるので時間は食います。つきっきりになる必要ないとはいえ、丸一日は見といたほうが良い。






投資額に見合うほど使い込めてるかな?と言われるとちょっと疑問。
正直、予想してたよりはWindows使う頻度があまり高くないし。

でも、「Windowsのソフトが完全に使えなくなるのは困る」とMac移行をためらう人にとっては、十分解決策になりうるんじゃないかなと思う。

MacにWindowsは入れられるけど、WindowsにMacは入れられない。Macだからこそできることなんだしトライしてみる価値はあると思う。




今日はこのくらい。




◯今日の過去記事◯
zazaizm.hatenablog.com


zazaizm.hatenablog.com


zazaizm.hatenablog.com

*1:有料ソフト(VMware Fusion、Parallels)ならほぼ全て動く。無料ソフトのVirtualBoxはVista以降限定。

*2:Mac版はContent Transferというまったく別物のソフト。細かい楽曲管理がまったくできなくて不便。

*3:Onenoteで驚くほど使い勝手悪いソート周りや一括操作機能を補助してくれる。

*4:HDDにMacの領域、Winの領域にプラスしてデータ保存専用の領域を確保するというもの。こちらの解説が詳しいです。BootCampでOSX/Winの両方から使える「データ領域」パーティションの作り方 - 中 康二・公式ウェブサイト