ザザイズム

書くことは命の洗濯。日常で考えたことや国内外旅行記などつづっています。

海外はかくも遠くなりにき

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ロシア・ウクライナ情勢に震えている。気づけばニュースを追いかけ回してしまっている。
寝る前にネットを見るだけでも刺激なのに、精神をゴリゴリ削っていくニュースを延々見続けるのは自傷行為だ。知るのも大事だけれど、ここまで錯綜しているとなると一定量以上の情報を受け続けるのは厳しいかもしれない。かといって知らんぷりもできない。こんな気持ちにさせる世の中が悪い、と暗澹たる気分になる。

ロシア空域を飛ぶ飛行機がどんどん制限されているという。ただでさえ海外の遠くなった今、もっと遠くなってしまう無力感を覚える。



私は運が良かった。コロナ前の数年で20カ国以上を訪れられて。留学だって行けて。当時もテロを不安に思ってはいたけれど、それよりももっと具体的な脅威が満ちている今現在と比べたらなんて気楽だったのだろう。

惜しむべくは社会人になってからの年末年始やGWを一度も海外旅行に突っ込めなかったことだろうか。この今積み上がった貯金が何割かに思いっきり減ってもいいから、旅行したって、良かったんじゃないか。そんな思いもする。
この頃は旅行に行けない状況にも慣れてしまった。もともと行きたい場所にいつ行けなくなるかなんてわからないかなんて、コロナの前から覚悟していたことだったし。パリのノートルダム大聖堂は燃えてしまったし。次に行きたい旅行先のインド北部だってしょっちゅう情勢不安定で旅行できるのかをコロナ前から憂えてた。



それでも最近、ほんの少し希望が見えていた。3月1日から帰国時隔離が3日で済むようになった。ブースター接種なら自宅待機でもOK。
business.nikkei.com

ウクライナ情勢の影に完全に隠れて見逃していたニュース。私が大学生なら旅行に駆け込んでいただろう。働いている今だとしてもGWや夏休みなら近場海外トライできるんじゃないのか???
と思いきや明後日の方向からやってきたこの情勢不安で、ため息がつきない。海外はそんなにも遠ざかりたがるのかと。





つい先日、ロシア食品店を訪れた。2月23日。奇しくも侵攻の1日前。
情勢がきな臭いということは知っていたけれど、まさかここまでになるとは思っていなかった。

ロシア製品不買運動もあるみたいだけれど、個人的にあまり賛同できない。政府と国民や文化芸術はイコールじゃないと思っている。



世界のあちこちを旅行したけれど、どこの国でも出会う人の圧倒的大多数は良い人だった。
ロシアだってそうだ。コロナ前の年にウラジオストクを旅した。ロシアのサービスは無愛想そうだな〜なんて想像していたけれど。


ウラジオストク空港から市街地に向かうタクシー。
私が持っていたアリョンカチョコを見た運転手が突然ロシア語で何かを言い出して路肩にタクシーを停め。なにかと思ったら動画を見せだした。
www.youtube.com


日本だと福沢諭吉にやるやつ。くだらなさすぎて面白すぎて。
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到着早々こんなタクシー停めてまでこんなギャグをかます人なんてなかなかいない。そんな出会いからはじまり。ロシアで出会う人たちはみんな良い人だった。
あまりにも気に入ったから、コロナ直前にはハバロフスク・ウラジオストクの航空券を買った。あえなくキャンセルになったけれど、コロナが終結しても行けないなんてなったら悲しすぎる。



私の見てきたものは、あくまでもいち旅行者目線でしかないけれど。それでも、国の政治と人を同一視するのは違う。私のすくない肌感覚ではそう感じる。むしろロシア一般の人々は被害者だろうと思っている。



だからこそロシア食品店でアリョンカチョコを買ったのだし。業務スーパーでもアリョンカクッキーを見つけて買った。

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私が行ったロシア食品店は心無い人からの被害を受けてしまっている。

あまりにも悲しい。こんなに海外と私を、人と人を隔てようとする悪意のすべてが。




アリョンカチョコは終戦した日に開けようと思う。どうか一刻も早い終結を祈る。







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