2020年10月にトルコを3週間旅行した経験から、トルコのクレカ・ATM事情や、アフターコロナ海外旅行のおすすめクレジットカードなどをメモしていきます。
クレジットカード事情
クレジットカードの通用率は思いのほか高い
飲食店や買い物では日本並みには普及している。イスタンブールカードもクレカで買えた。クレカだとレートが勝手に上乗せされるとも聞いたけれど、利用履歴見た限りそういったことは起きていない。
ただ、肝心なところでたまに使えない。入場料系が特にトラップ。トプカプ宮殿とかは高額なのに使えなかったので注意。そのほかには公共トイレやミニバス(ドルムシュ)、屋台などは現金必須。
VISA/Masterのタッチ決済対応カードを持っていくのがおすすめ。クレカ決済はほぼ100%タッチ決済。地方だと市内交通機関にクレカタッチ決済で乗れる都市もあるみたい。
持っていったクレジット/デビットカード
基本的に決済メインは海外利用が有利なカード、サブカードは海外旅行保険+αのサービスが付くカードにしている。VISAカードしか持っていかなかったけれど不便はなかった。Mastercardのみ指定はトルコでは見かけなかった。
カード事情はコロナ前後でかなり様変わりしたもよう。改悪や新顔が入り乱れて変化が早い。
メインカード:Revolut スタンダード デビットカード
外貨決済するなら最強のカード。ふつうクレカ決済だと1〜2%くらい両替レートが上乗せされるのだけど、ほぼ手数料が乗らない原価で決済できる。外貨決済がつねに1~2%引きになるようなもの。強い。しかも複数の外貨口座が持てて、レートの良いときに両替しておけば良いレートのときに替えた外貨で決済できる。
Revolut自体にポイントシステムはないけれど、チャージにはクレジット/デビットカードが使えてポイントを貯められる。*1私は楽天銀行デビットカードでチャージしていた。
アプリも洗練されていて使いやすい。利用履歴とレートが決済後すぐ確認できる。
難点は現金引き出しには使いにくいこと。無料プランだと月25000円以上をATMで引き出せない。かつ、無料プランだと両替が月75万円上限。現地で高額決済したいなら前月から現地通貨に両替しておくか、有料プランにしたほうが良さそう。*2
海外利用で留意しておくべきは、不正利用検知の感度が高いこと。トルコでの初回利用時はカード利用を一時停止された。ホテルで複数回に分けて決済した時も一時停止された。
この手の凍結はアプリで簡単に解除できるのだけど、到着直後とかでネット通信手段がない場合は気づけなくて焦る。現地に着いて初めて使う際はWiFiなりのある環境で試すのが吉。
イギリス発送のためカードが到着するまでに2週間は見たほうがよい。旅行まで準備期間がない場合は注意。
過去に金融庁指導が入っている & アカウント一時凍結も時々見かけるので、あまり高額のお金を置き続けるのは避けたほうが良いかも。
サブカード: エポスゴールドカード
サブカードとしては安定感のあるカード。手数料面ではとくべつ有利ではない。決済レートはVisaレート+1.63%に利用手数料がかかる。
一方で海外旅行保険が自動付帯。海外で一度使っておくと到着空港から自宅への荷物送料が1個500円で済むキャンペーンもある。
www.visa.co.jp
不正利用時の対応も早くて良い。過去にベトナムで不正利用に遭った時にSkypeのコレクトコール経由で無料で電話がかけられ、すぐにカードを利用停止できた。
サブサブカード: 三井住友VISAゴールドカード
本当に念のためと、海外旅行保険の上乗せ用。保険は利用付帯だけれど、空港への行き帰りに使うSuicaへのチャージでも条件クリアできる。*3
決済手数料はVisaレート+2.20%とさらに不利なので決済には使わなかった。
現金事情
現金調達はキャッシングがおすすめ
トルコリラ調達は両替よりキャッシングのほうが得。記録に残っているのだとイスタンブールのグランドバザール周辺だと両替で6%前後の上乗せレートを見かけた。キャッシングはたいていそれより安くなる。地方だと両替店も少なくなるし、そこいら中にあるATMで引き出したほうが利便性でもコストでも断然得。空港にももちろんATMがある。
私はアコムACマスターカードを利用した。2022年段階での海外通貨引き出し用カードとしては最強の一角。
www.acom.co.jp
ふつうのカードと比べるとかなり有利なレートで現地通貨を引き出せる。しかもATM利用手数料なし。
トルコリラの両替手数料は2022年10月段階で1.01%前後だった。優秀。無人取引機で即日発行もできるから便利。
ただ、注意点はかなり多い。まず即日ネット経由で返済しないと金利がつく。逆に即日返済すれば金利は乗らない。
普通のクレカとしてはほぼ使えない。両替手数料がそこそこ乗る上にリボ払い専用という罠があるので、完全にキャッシング専用。
限度額の引き下げがネットでできず、無人取引機まで出向く必要がある。
何はなくとも消費者金融のカードでイメージ的には微妙でもある。何かとクセ強すぎるカード。
調べた限りだと、このくらいの手数料ならセディナカードのほうが安い可能性もありそう。こちらも海外キャッシングのレートが有利なカードとして有名。余裕あるなら作って試してみると良いかも?
www.cedyna.co.jp
これもリボ払いが基本カードだからキャッシング専用にして扱いは注意が必要そうだけど。いちいちクセ強いな。
ATMキャッシングではDCCを必ず拒否するべし
ATMで引き出し手続きを進めているとDirect Currency Conversion(DCC)が提案されることがある。銀行側の提示する手数料上乗せの不利なレートになってしまうので、必ず回避するべし。
レートと共に手数料が表示されるような画面が出てきたら、「ACCEPT WITHOUT DCC」で拒否できる。
手数料無料のATM一覧
私が使って裏取れたATMと、ネットの情報をかき集めた限りのおそらく無料/有料と思われるATM一覧。
手数料無料(2022年10月に確認済み)
- Ziraat Bank
- HalkBank
基本はZiraat Bank一択で良い。見かける頻度がかなり高いし、イスタンブール空港にもある。英語表示に切り替えられて、DCCも提案されるが拒否できる。一度の操作で引き出せる上限は750リラまでだけど、連続して引き出し操作しても問題なかった。
手数料無料の情報あり(未確認)
- PTT(Post Office)
- HSBC
- ING
- Albaraka
- Şekerbank
- Fibabanka
これらのATMは見かける頻度が低い。HSBCやINGは外資系だからか地方では見かけない。PTTはまだそれなりにあるほうで、DCCもなくて使いやすいと聞いた。ただ、私が使ったときはトランザクションエラーで使えなかった。
手数料有料の情報あり(未確認)
- VakifBank
- QNB Finansbank
- Bankamatik
- Denizbank
- TEB
- YapiKredi
- AKBANK
- Garanti
- Turkiye Bankasi (İşbank)
これらのATMはわりと見かける頻度も高いが、手数料も高いもよう。一部はDCCを拒否できないとか。
ドル・ユーロは無理して調達する必要はない、カッパドキアのツアー系だけ要注意
手元に余っているなら持っていくと役立つかもしれない。でも、持っていないならわざわざ用意する必要性は低そう。
ただし、カッパドキアに行くなら注意。カッパドキアのツアー系はユーロ価格表記が多い。リラ払いもできるけれど、場合によってレートが若干悪いことがある。でも遭遇した限りでは、大幅に悪いという記憶もないけれど。
カッパドキアのギョレメにはユーロを引き出せるATMがいくつかある。中心部のバスターミナル近くに並んでいる。ただ、私の確認した限りでは手数料率は最低でも10%する。どれも50€単位でしか引き出せないから中途半端な額になる可能性も高い。これなら日本で両替するか、せめて直接リラ払いのほうがたいていマシなレートになるはず。
特に気球ツアーに参加したい場合は支払い手段をよく確認しておくと良い。高額だけれどたいていの場合現金払いOnlyか、クレカだと手数料が必要。ユーロではなくリラ払いする場合はレートも要確認。私は泊まったホステル経由で予約したらGoogleで表示されるレート換算でのリラ現金払いでOKという超良心的対応だったのでラッキーだった。もしリラのレートが極悪だったら、日本かどこかで予めユーロを用意したほうが良さそう。手数料率10%以下の両替は探せばさすがにあるんじゃないかと。
まとめ
トルコは通貨暴落・インフレ国家だけれど、お金事情は意外と旅行者に優しい国だった。トラップはATM手数料とDCCくらいかな。
クレカ普及率が高いので、Revolutカードの低レートを活用して少しでも安く旅するのがおすすめ。
今日はこのくらい。
○今日の過去記事○