ザザイズム

書くことは命の洗濯。日常で考えたことや国内外旅行記などつづっています。

トルコ3週間旅行の中間報告。旅程・滞在費・感想


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トルコ3週間旅行も残りあと1週間。あっという間なようでいて、これまでの旅の情報量が多すぎてまだあと1週間も残ってるの?という気持ちにもなる。

旅程の3分の2を終えた段階でいったんこれまでの旅程や支出、感想をまとめてみる。

 

旅程

 

出発から2週間分の旅程をざっくりメモ。


6木 夕方日本発
7金 アブダビ乗り換え→早朝イスタンブール着、ホテルに荷物置いて旧市街観光、イスタンブール旧市街泊
8土 イスタンブール観光、ドルマバフチェ宮殿+オルタキョイ、サフランボル夜行バス泊
9日 早朝サフランボル着、 サフランボル観光、 サフランボル泊
10月 アマスラ日帰り、サフランボル泊
11火 バスでサフランボル→アンカラ素通り→ギョレメ着、ギョレメ泊
12水 カッパドキア観光、レンタルスクーターでレッドツアー相当エリア散策、ギョレメ泊
13木 カッパドキア観光、 ローカルバスでカイマクル地下都市、ウチヒサル城、ギョレメ泊
14金 カイセリ駅へバス移動、ディヤルバクル夜行列車泊
15土 ディヤルバクル夜行列車移動、休養+ディヤルバクル観光、ディヤルバクル泊
16日 ディヤルバクル観光、ディヤルバクル泊
17月 マルディンへバス移動、マルディン観光、マルディン泊
18火 マルディン観光、マルディン泊
19水 マルディン午前観光、シャンルウルファへバス移動、シャンルウルファ泊
20木 シャンルウルファ観光、シャンルウルファ泊

 

特別急ぎ足にしたところはないつもりの旅程。強いて言えばアンカラ泊でアンカラ観光挟むか迷った。とはいえずっと何かしら観光して動き続けるのは1週間超えたあたりでしんどくなってくる。ディヤルバクルあたりもささっと回れば一泊でも満足できそうだったけど、安宿少ない南東部で休むならここだろうというのと祭りに被ってたから2泊したりしている。

 

 

滞在費

滞在費は激安とはいえない。十二分に安いけどなんだかんだでお金飛びまくる。日本が相当安い国になっちゃったから、それに比べると、日本より安い国って相当減るんじゃないかなぁと思う。

厳密に支出つけているわけじゃないので総支出額で計算してみた。2週間段階でこんな感じ。

 

引き出し現金 66703円
持ち込み現金 50ユーロ≒7200円
カード利用額 65416円
合計139319円

 

……1日平均1万近いな!?ふつうに高い、というのが印象。

 

なんでこんなにかかっているのか考えてみた。

まず宿代をそんなにケチってない。安宿とそこそこの宿を行き来していて平均3-4000円前後になる。

断トツで高いのが入場料・観光費系。特に外国人向け入場料の設定がある場所がすべてぶっちぎりで高い。イスタンブールの宮殿系で1施設3400円とかは他国ではちょっと考えられない値段。さすがに足元見過ぎな価格設定だと思う。現地価格だと1000円くらいみたい。宮殿以外でも1000円2000円はふつうに飛ぶ。ツアー系も6000円以上は飛びがち。支出割合でダントツ高いのがカッパドキアの気球で200ユーロ=28880円使ってる。気球引いたとしてもまだ1日平均8000円近く支出がある。

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交通費も1つ1つはそこそこでもかかる回数が多い。都市間バスからバスはなんだかんだで昼便1500円夜行便2500円くらい。国内線も6600円した。コロナ前の1.5倍はするイメージ。バスで細かくつないで回っているから夜行バスで宿代節約する場面もあまりない。


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外食費は日本よりはやや安い。日本の半額以下とかにはなかなかならない。食堂〜レストランで食べる串焼き肉系のケバブは70リラ=560円くらいが平均。ファストフード寄りのもっとカジュアルなケバブで35リラ=280円くらい。カッパドキアやイスタンブール旧市街のややハイソよりな店だと1.5倍くらい相場が上がる。日本と同じかちょい安なら日本も相当安いのだし確実に安いと言えるけど、爆安とまではいかないイメージ。

 

これらを合計して平均したら1日平均嵩む。そりゃそう。しかも滞在中にリラが7.8円から8円になったから2%は損している。爆贅沢はしないメリハリのつもりが全体的には支出積み重なってるなと。でもケチれる箇所もあまりない。もっと安宿率上げるか、夜行バス使いまくる旅程にするしかない。

 

日本円は弱いし燃料費は高いし、海外旅行好きにはほんとにつらい時代だなぁとつくづく思う。たぶんコロナ前の1.5倍はしてそう。でも1.5倍で済む国も少なそうだよね……恐怖。まぁでも行けるうちに行くべきという信条に従ったのだから1.5倍くらいは飲み込む。

 

 

 

各町の感想

 

滞在した町の感想を書いてみる。

 

イスタンブール

イスタンブール初っ端に1泊だけ。夜行便着、夜行バス発だからほぼ丸2日は当てられた。

イスタンブールはさすがの町だった。イスタンブールだけで3週間の旅程だったとしても退屈しなさそう。

 

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初日はヨーロッパ側の旧市街、スルタンアフメット地区を中心に散策。定番のトプカプ宮殿とアヤソフィアを見に行った。ブルーモスクは内部工事で外からだけ見た。



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2日目は最近再開した地下宮殿を見てから、ドルマバフチェ宮殿へ。その後オルタキョイで週末マーケットとクンピルというポテトジャンクフードを楽しんできた。港沿いのモスクのある大学生の多そうな若めの町。宿近くのハマムも体験した。

全体的に団体観光客がめちゃくちゃたくさんいた。東アジア人が少ない以外は完全にコロナ前の海外旅行の風景という感じ。マスク率も1%あるかないか。海外はコロナのこと忘れてそうだなというのを実感した。

宿はヨーロッパ側に取った。結構高かったけど夜行便明けだからと旧市街に近い個室ホテルにした。帰国前にはアジア側にAirbnb取って4泊のんびりする予定。

 

 

サフランボル+アマスラ

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合わせて2泊。大変よかった。

オスマン時代の昔ながらの木造家屋の並ぶ町並みはたいへんすばらしかった。宿は英語通じないものの大変にかわいく居心地の良いおばあちゃん家って感じの宿だった。ただ旧市街の中心地思ったよりThe観光地感が出ていて。それもぜんぜん悪くはないのだけど。店の開く前の朝イチや、ちょっと町外れにある宿周りの静けさが好きだった。


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サフランボルの新市街も意外と楽しかった。まったく観光地じゃないのだけど、ローカルな店の品揃えを見たり、日本語勉強中の方とその知人の方と仲良くなってチャイとスープをいただきながらお喋りしたりするのが楽しかった。狙ってわざわざ行くようなエリアじゃないだけに、なんとも不思議で楽しい時間を過ごせた。


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2日目にアマスラという地中海の町に日帰りで行った。滞在時間はたったの3時間程度だったのだけど、たいへん良いところだった。シーズンオフ気味で観光客も少なく静か。天気もよくのんびり散歩を楽しめた。バスの乗り継ぎ地点のバルトゥンという町で1時間半くらい暇ができて散策したらこれも意外と楽しかった。若者の多いにぎやかな地方都市という感じ。インテリアやお香売ってるお店を散歩したり、ホームセンターを覗いたりするだけで楽しかった。

 

 

カッパドキア

ギョレメという定番の町に3泊。ド定番観光地苦手かもしれないけど楽しめるかな?と思ってたけど、そりゃあもう人気になるわと実感した。

自然相手だから施設系の観光地と比べて混みにくい。人が集まるビューポイントとかでも広々しているから写真ポイントも腐るほどあって不自由しない。地上から見る気球の景色の非現実感がすさまじかった。

 

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2日目にバイクをレンタルして回ったのがすごく楽しかった。レンタル代だけでツアーとほぼ変わらない額がかかるのだけど、それ以上の価値があった。最初は右側通行怖かったけれど、走りやすかった。ただの移動でも視界が全部絶景。ツアーでも公共交通機関でも行かないであろう場所にたくさん行けた。切り立った岩壁を見つけたり、未舗装路の脇道に鮮やかなフレスコ画の残る教会を見つけたりして心躍った。

3日目はバスで地下都市に行ったり、城に登ったり。正直このあたりでだいぶ疲れだしていたかも。

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3日目の夜に土壇場で気球に乗れることになり、4日目の朝に乗ってきた。気球から見た景色はひたすらに非現実的で、他のどことも似ていなかった。高所恐怖症になるかと思ってたけど、あまりの非現実ぶりに高さの実感がわかないという不思議現象。800mか〜、というただの数字になってしまう。飛行機とかと比べてぜんぜん揺れないのがよけい現実離れした浮遊感をかもし出していた。200ユーロ28880円は鬼高くて泣けたけど、一度体験してみて損はなかった。たぶんこれでも安いほうで、だからか夜明け同時ではない夜明け後フライトだった。それでもすごい光景だった。

 

 

ディヤルバクル

南東部へ突入。
今回ギリギリまでカッパドキア後の旅程を迷っていた。地中海側か南東部か。行く前は地中海側が優勢だったのだけど。

結果的に決め手になったのがイスタンブールで出会った絨毯屋オーナーの言葉。旦那さんが南東部出身で仕入れにも何度も行っているとのことで。「Sunshine, Sea, Swimを求めないのなら南東部はおすすめ」だと。それただの私かよ。とどめになったのが「地中海側はシーズンオフになりつつあるけど、南東部は今がいちばんいいシーズン」だと。仮にもう一度トルコに来られてもシーズンは選べないだろう。だからベストシーズンに当たっている場所を優先すべきと思った。イスタンブールやサフランボルが雨がちで寒いときが多く、暖かい雨のない場所に行きたいのもあった。

 

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ディヤルバクルまでは夜行列車を使った。空きがなくて一等車4400円がかかり、駅に行くまでが大変だったけど、お金と手間の価値はあった。バスより遥かに時間がかかる遅さのぶん、穏やかな揺れでハンモックに揺られているかのような眠気を誘う。夜行バスよりも遥かに快眠だった。朝起きて湖のほとりを延々と行く車窓の景色を横になりながら眺めるのはぜいたくな時間だった。

 

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ディヤルバクルではちょうどカルチャー・フェスティバルが開催されていた。国内観光客の人出が多く、心配していた治安もほぼ不安に感じることはなかった。スーフィーの旋舞と、アルメニア教会での音楽演奏を観られてラッキー。もちろん無料。カッパドキアでこれらを見たら20ユーロは取られそう。クルドの生歌も聴けて良い時間を過ごせた。

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旧市街は迷路のようでちょっと緊張する雰囲気だったけど、実際は何ごともなく。いろんな人に声をかけられた。特に子供にはめちゃくちゃ声をかけられた。モスクの他にもシリア教会やアルメニア教会のある文化の入り混じった街だった。

城壁や石橋も見に行き。チグリス川のほとりでピスタチオアイスを食べたり。城壁からはるかメソポタミアの大地を眺めたりした。 

このあたりから疲れがどっと出だし。窓を開けたまま寝て乾燥と冷えで喉を傷めてなかなか治らなくなった。

 

 

マルディン

トップクラスで気に入った町。国内観光客に人気で安宿もほとんどなく滞在期間を絞ったのだけど、もっといたいと思える町だった。

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ガイドブックの写真だとわかりやすくすごく素敵!って感じがしにくいのだけど。カラフルな映えという感じじゃないのだけど。ベージュの石造りの路地がひたすら続く統一感がすばらしい。写真映えもだけど何より歩き映えする。何でもない路地すべてが絵になる。路地の角を曲がるたびにまた新しい絵になる風景が広がる。都市あるあるのごちゃごちゃ汚い部分がほとんどない。住宅街もいちいち窓やドアの造りが美しい。空気が比較的きれい。乾燥しているけれど、あまり埃っぽい感じがしない。しかも歩いていると頻繁に石鹸屋の香りが漂ってくる。石鹸派の私には嬉しくいろいろと買い集めた。夜景もすごい。メソポタミアの大平原が遠く遠く広がって空気でゆらゆらきらめく。これも写真じゃ伝わらないタイプ。カッパドキアとかとも全然違う。


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2日目は同じ宿の人のタクシーチャーターに相乗りさせてもらい、近くの修道院や遺跡、ミディヤットという町などを回った。シリア国境まで10kmとかの完全に外務省レベル4地帯に突入もしたのだけど。チャーターで回るエリアは平和だった。シリアから10kmの渓谷で日本の川床そっくりの川沿いレストランがあり。乾燥した大地とのギャップで印象に残った。修道院やミディヤットの町もいちいち石造りの装飾がすばらしくて飽きなかった。

 

 

シャンルウルファ

現在滞在中。南東部の中ではだいぶ整備の進んだきれいな町という印象。ギョベクリ・テペと考古学博物館がすばらしかった。世界史・考古学好きなら刺さる。


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ギョベクリ・テペはバスの都合で2時間しかいられずギリギリダッシュする羽目になり。もう1時間はいたかった。公開範囲は狭いから見るだけなら2時間でも十分なのだろうけど、音声ガイド聞いて解説見て実物見て敷地内のミニ博物館見て、とかやってたら一瞬で時間過ぎた。なんてったって1万年前の遺跡。桁違いにも程がある。音声ガイドでこんな感じの言葉があり印象に残った。「芸術や信仰はともすると衣食住より軽んじられがちだが、人類の歴史ではもっとも重要な意味を持っていたのではないか」と。


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考古学博物館は新しくて広くて情報量が膨大。ギョベクリ・テペ同様に1万年以上前の展示から始まるからスケールが段違いすぎる。紀元前のものがさも当然のようにゴロゴロしてるのがさすが文明発祥エリアの歴史の厚みとしか言いようがない。「人類最古と思われる等身大サイズの人型彫刻」とかこんなガラスケースにも入ってない近くでいいの???って場所で見られる。順路を辿ると時代の変化を追体験する気持ちになった。展示物に文字が出てきた!って感動できる博物館体験はなかなかないと思う。

 

 

全体的に

トルコ1カ国に絞っておいて良かった。1カ国でもほんとうに見どころ多すぎる。しかもだいぶ疲れが溜まる。国境超えてたらいろいろ気を使うこと調べ直すこと増えすぎてきつそうだったし。正直南東部あたりから乾燥で喉やられたり疲労であちこち痛かったりして体調的にしんどかったし。

南東部を選んで良かったと思う。地中海沿岸行ってないから比較できないのだけど。自分の好みな要素が思った以上に多くて楽しめている。気候も良い。ディヤルバクルの日中だけ暑さでうだり、あまりの乾燥で喉をやられたけど。それ以外は快適。雨もほんの一瞬のぱらつきしか経験していない。物価もマルディンがやや高い以外はだいぶ安く、買い物も楽しみやすい。

何より南東部は東アジア人がいなさすぎて目立つぶん、めちゃくちゃ現地の人に気にかけてもらえている。乗っていたバスをわざわざ降りてまで道を教えてくれたり、バス停周りをうろついていたらどこに行きたいのか聞かれて教えてくれたり、現金払いできないバスで無賃乗車になってでも乗せてもらえたり。英語通じなかったりバス停わかりにくかったりでややこしいところはあるけれど、目的地までのラストワンマイルはほんと人の親切で成り立っているなとつくづく思う。

 

あと1週間、ペースを少し抑えて体調整えつつお土産を買い回りしたいところ。

 

 

ちなみに、旅中の写真や感想・つぶやきはTumblrにそこそこの頻度でメモっているのでもしご興味あれば。

zazaizumi.tumblr.com


今日はこのくらい。