ザザイズム

書くことは命の洗濯。日常で考えたことや国内外旅行記などつづっています。

年末年始はヴィパッサナー瞑想合宿にいってきます

年末年始はヴィパッサナー瞑想合宿に参加する。10日間、1日10時間以上、人としゃべらずスマホも本も見れず、ただひたすら瞑想しまくる合宿。
これだけ書くとなんとなく怪しい響きがするだろうと思われる。

瞑想合宿って何なのか、どうして行こうと思ったのか、これから行く前の整理として書いてみる。


ヴィパッサナー瞑想合宿とは

ヴィパッサナー瞑想とは、インドの最も古い瞑想法のひとつ。「ものごとをありのままに見る」を意味する。
主に上座部仏教で伝えられてきた瞑想法で、身体の感覚をひたすら観察しきることで心の穢れをなくし、悟りに到達するための方法。

最近話題になっていた「マインドフルネス」の源流のひとつといえる瞑想法。



私の参加するヴィパッサナー瞑想合宿では10日間、1日10時間以上瞑想する。
宿泊・食事は無料で、寄付とボランティアによって賄われている。

参加者は以下のルールを守る必要がある。

  • 五戒(不殺生=ベジタリアン食、嘘をつかない、など)
  • スマホ、読書、音楽、メモ等の禁止
  • 参加者同士での会話禁止
  • 食事は朝昼のみ、初回の人のみ夕方に軽食あり
  • 宗教的儀式の禁止(礼拝、祈祷など)

スマホも見れない、会話もできない、とてつもなく瞑想三昧の日々を送ることになる。

瞑想合宿は大人気のようで、とくに新規参加の女性枠は応募開始直後に埋まる。
私は2022年のGWにも申し込んだが希望叶わず。今回はラッキーなことに枠に滑り込めた。



こう書くと宗教?怪しくない?洗脳されちゃわない?という疑問がまっさきに持ち上がってきそうだけれど。

私が今回参加するセンターの見解としては、ヴィパッサナー瞑想は宗教とは位置づけられていない。盲目的信仰ではなく、実践に基づいた悟るための技法とされている。だから仏教徒でなくても参加が可能。

そもそも宗教ってどこまでを言うのかラインがなかなか難しいとは思う。守るべきルールはあるし、それが宗教的ルールでは?と言われれば厳密には線引きが難しい部分がありそうには見えるけれど。公式の説明や参加者の感想レポートを見た限りではいわゆるカルト的な脅迫を伴う押し付けはないように見えた。





知ったきっかけ

2019年頃に瞑想をはじめた頃に知ったはず。はっきりと知った経緯は覚えていないけれど、知った当時からずっと興味があった。

当時読んだ瞑想法の本で「毎日1時間とかだけ瞑想やって残りの23時間雑念まみれでは悟りまでは行かない。一度2週間くらい徹底的にやると悟りまで行き着く人が出てくる」という記述があった。

自分ひとりで2週間瞑想を徹底的にやる環境を作るのは困難すぎる。だから合宿で強制的に集中できる環境が魅力的に見えた。
毎年書いている「人生でやりたいことリスト」にも4年連続リスト入りしていた。




行こうと思った理由

シンプルに「体験してみたい」という好奇心が一番メイン。

知った理由の通り、もともと関心を持ったきっかけは悟りと呼ばれる状態がどんなものかに興味があったから。だけど、今は悟りにはこだわらないほうがいいなと思っている。悟りまでは行けずともその遠い遠い入り口、初歩の初歩の初歩くらいを覗き見できればいいな、というくらいの気持ちでいる。

そもそもヴィパッサナー瞑想が始まるのは4日目から。4日目まではサマタ瞑想というヴィパッサナー瞑想の入り口になる瞑想をする。ヴィパッサナー瞑想に集中するのは実質6日半。さすがに一発で悟りの境地まで行くのは相当にセンスのある人じゃないと難しい気がしている。

何より悟りにこだわることがいちばんの邪魔になりそう。その初歩を垣間見れれば十分じゃないかな、と思っている。あまり変に期待を持ちたくない。

以前どこかで見かけた画像を思い出す。

昨今のマインドフルネスがビジネスにおけるストレス解消や目標達成に役立つ……といった文脈で語られがちだけど、本来の瞑想はそういう期待をいったん脇に置いたところから始まるんだろうと思っている。





じゃあ期待しないのならなにを動機にするのか?と問われたら。ひとこと、「好奇心」なんだろう。

知識と体験ってぜんぜん違うな、って旅行とかなにかするたびによく思うのだけど。この瞑想合宿はさまざまな体験の中でも、知っているだけじゃなくて体験しないとわかりようのない体験のひとつに見えている。

なるべく余計な先入観なく、体験して出てきた感覚をそのまま受け止めたい。もしかするともう今まで知っていることばかりだった、とか、ちょっと気持ちがスッキリしたくらいで終わっちゃった、とかの可能性もなくはないかもしれないけれど。それすらも体験してみないとわからないことなのだから。御託を並べず、とりあえず経験してみたいという好奇心が先行している。「何かが変わりそう」くらいの期待はあるけれど、どう変わるのかは予期せず、変わらないなら変わらないでそれも立派な体験だよねと思える。



強いていうなら、デジタルデトックス効果も副次的に期待している。デジタルネイティブ民にはインターネットに触れない10日間とかもう小学生以来ではなかろうか。テレビや読書も含めたら覚えていないくらいの幼児期以来になるだろう。そんな生活を送ったらどうなっちゃうのか、シンプルに興味がある。ここ数年デジタルデバイスやインターネットとの付き合い方に悩むことが多かった分、強制リセットをかけられるのはなかなかに貴重な機会のように思う。



正直やり遂げられるか不安もある。なかなかにハードで脱落者もときおり出るそうで。

それでも、なにがなんでも10日間やりきりたい。コロナ中の募集中止を挟んで4年間やりたいことリストに上げていたこと挙げていたことに、ようやっと参加できる機会に恵まれた。妙な期待は抑えつつ、ただただ、やりきることにだけ集中したい。



そんなこんなで今年の年末年始はブログも連絡も一切止まる予定。
やり遂げられたらぜひ感想を書きたい。





今年も1年ありがとうございました

これで今年最後の記事です。次の更新は年明け帰ってきてからなので1月2週目以降の予定です。

今年もザザイズムを読んでくださりありがとうございます。

来年もザザイズムとざざいずみをよろしくお願いします。










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