先日、友達にBUMP OF CHICKENの20周年記念ライブに連れてってもらいました。
ライブの感想。
こりゃもう、すごいものを見てしまった。
どのくらいすごかったか、ライブレポートを書こうとしたのですが、気づきました。
私には書けない。
もっと、素晴らしさを存分に書いてくれる人が絶対いる。
というわけで、ライブの詳細は他の方に譲ります。
ここでは私が個人的にBUMPのライブをきっかけに考えさせられたことについてつらつらと書き並べてみます。
衝撃だらけのライブ
まず、前提として私は今まで数回しかライブには行ったことがないのです。
具体的にはPerfumeとサカナクションを1回ずつ。どっちも大好きだし、どっちも本当に素晴らしかった。
でも、今回のバンプはあらゆる面で段違いすぎで衝撃にまみれてきました。
一番びっくりしたのは、ファンの熱さ。
まず、壮絶な倍率のチケット戦。私は友達に誘われて行ったので、後からTwitterを見てその激戦ぶりにびっくり。
長蛇の列のグッズ、それなのに見渡す限り当日発売の新グッズを身につけた人だらけ。みんなあの長蛇の列に並んだのかと考えると呆然。
ファンとしてはにわかファンとしか言いようがない私があの場にいて良かったのだろうかと思ってしまうぐらい本当に熱い愛に溢れかえってたライブでした。
ライブの内容も、セトリも、何もかも、脳内はカルチャーショックの嵐でした。
「まっさら」なまま行ったライブ
なんでこんなびっくりしたんだろう。それは今まで見てきたライブとは全然違うから。それは確かにそうなんですけど。
何より私は、事前情報ってものが何一つなかった。
BUMPの曲は好きなのですが、ライブ映像はほぼ見たことなかったんです。ライブレポートなんかもほとんど読んだことがない。
会場の幕張メッセも初めてで、雰囲気も広さも何も知らないまま行きました。
しかも「今日はライブだ!」という実感が会場着くまであまり持てなかったんです。直前までバタバタ忙しく他のタスクをこなしていて、そのままドタバタ会場に駆け込んでいったような精神状態だったので。
今までのライブだったら、自分でどうしても行きたくて、ライブ映像も繰り返し見て、チケットも自分で取りに行って、事前に会場の雰囲気も最大限調べていって、全力で準備していったのに。
今回の、イメージとか準備とかの「まっさら」具合。
それこそが逆に、「とにかくすごかった」という感慨を強めたじゃないかと思うのです。
「まっさら」でいる勇気
「まっさら」でいるときに体験したことは衝撃的に感じやすくて、心に深く残りやすい。
それは、他のいろんなことにも言えるんじゃなかろうかと思うのです。
例えば、旅行。
事前によく調べた目的地より、道中でふらっと寄った場所のほうが心に残ることが多い。
例えば、買い物。
事前にじっくり比較して決めたものより、直感でパッと決めたもののほうが気にいって長く使うことが多い。
そうだとしたら、「まっさら」なほうが幸せでいられるのかもしれない。
そして、私は知りすぎてしまおうとすることが多くて、そのせいで損しているのかもしれない。
今時、ネットにつないで何かしら検索ワード入れれば、何かしらの情報が返ってきます。心配性で優柔不断の身にとってみれば、ありとあらゆることをGoogleさんに聞くようになったのは必然かもしれない。
でも、逆に、
よく考えず、よく調べずに行動するのが難しくなった。
それで、せっかくの「まっさら」を失ってしまっているんじゃないかな、と思う。
「まっさら」にはリスクもある。調べればわかったような金銭的・時間的・労力的コストを費やしてしまうかもしれない。
でも、もう少しあえて「まっさら」に、無鉄砲に動いてみたら、「素晴らしかった」とか、そういう幸せな記憶をもっと深く長く持っていられるようになるんじゃないか、それはきっと「まっさら」でいるリスクを上回るんじゃないか。
知らないモノを知ろうとして望遠鏡を覗き込まない勇気。
オーイエアーハンの勢いで飛び込む勇気。
そういう感じでちょっとくらい「まっさら」でいる勇気を持ったほうが、もっと楽しく生きられんじゃないかなあとぼんやり思いました。
各方面から怒られそうなので、今日はこのくらい。