ザザイズム

書くことは命の洗濯。日常で考えたことや国内外旅行記などつづっています。

隣の芝生の青さをただ眺めることの無駄さ

何一つとして人生に対する決断力が沸かない時がある。今がそう。

文章は個人用日記のDiaroに度々つづるけれども、なにひとつ公開しようと思えないとき。それでも書くと書かないの間には雲泥の差があると思って書くとき。

昔よりも文章を書くという手段が浮かびにくくなった。当たり前のものにはなったけれど少し距離感ができたように思う。新しいデスクトップPC付属のキーボードが少し硬くて打ちにくいのはあるかもしれない。使いやすいキーボード探すならいっそ自作したいと思ってだいぶ経つんじゃないか。一部のパーツたぶんこのご時世で品薄だから待つのは仕方ないと自分に言い聞かせ。でも、それって言い訳では?でも理由でしょう?そんなふうに自分を説得して決断をしない毎日。

最近決断できたことだって、決断というかせざるをえないと思って実行したことばかりだった。収納の買い替え。美術館展2つ行こうと思って実行したこと。粗大ごみの処分。lanケーブルの張り替え。確実に日々に彩りや快適をもたらしたものだった。早く決断すれば早く享受できるはずだった。


隣の芝生を指くわえて眺める行為

最近ネットで無為に過ごす時間が増えてきていた。検索を通じて、自分が思っていることを誰かもきっと思っているのだと確認している。別に誰かのコメントやいいねを求めているわけじゃないけれど、これもひとつの承認欲求なんだろう。ふと時間がもったいなく思えてきた。

SNS離れのおかげで、誰かと自分を比較して病むことは減ったけれど。海の向こうの天井の高く当たり前に樹脂サッシで黄みぼけた色味のフローリングでない家が当然な文化がひどく羨ましく逃避したくなることはある。でも、人は誰だってユートピアを夢見るもので。隣の芝生は青すぎるのである。

PewDiePieという世界一位のYoutuberが日本に移住したそうだ。
www.buzzfeed.com
スウェーデン出身で、イタリア、イギリスに住んでからの日本。スウェーデンなんて世界住みやすい国ランキングの上位常連国なのだけれども、内側から見たらまた別なのだろうな、なんて勝手に思ってしまう。日本は労働をしなくていいなら最高の国だろう。安くて良いサービスとごはん。最低限の治安が手に入りやすい。けれども内側から見ると未来がないよなぁと思ってしまうことばかりで。

VRChatをうろついていると、日本好きな外国人によく会った。日本にそのうち住みたいと話す人。日本語をアニメで勉強したという人。あるときオランダ人と出会って、お互いに日本語とオランダ語を教えあった。私もオランダにいたよ、日本よりもいろんな面で自由度高くて良い国だったよ、と話すと、実際は政治はじめ不満が多いと話してくれた彼女。例えば住宅不足が日本とかの比にならないくらい深刻みたい、私のいた留学先も留学生が住める部屋が完全に不足していてホームレス学生が続出、使わなくなった刑務所を一時シェルターとして使うというニュースを見たほど。

どこに行っても隣の芝は青いんだなと思った。完璧なユートピアはなくて、隣の芝生のことはよく知らないからこそ青い。たとえある芝生より別の芝生のほうが自分に合うということがあったとして、その芝生のことをもっと知ろうとしないくせして隣の芝生を指くわえてぼんやり眺めては無力感に浸る行為にどれくらいの意味があるものか。それなら何か他に没頭できることに没頭したほうがいいよなと思う。それでも見たくなるならちゃんと知ることからはじめるべきなんだろう。



今日はこのくらい。